舌癌の手術が受けられる病院@福岡
舌癌で手術を受ける場合、どこの病院のどの先生がいいのでしょうか?
現代では、セカンドオピニオンなどもあることから、1つの病院で診断されてすぐに手術してもらっていいのでしょうか?
色々悩みます。
そこで、私が経験したことを元に舌癌で手術ができる病院、そして安心できる病院をお知らせしたいと思います。
舌癌の手術ができる病院とは
まず、「舌癌」と診断できる病院はどこでしょうか?
舌癌の診断ができるのは、「口腔外科」です。
「口腔外科」と言うと、あまり馴染みがない「科」なので、どこに行けばいいのかわかりません。
ところが、意外に近所の「歯医者」さんが「口腔外科」を扱っていることも少なくないです。
「口の中の不具合は舌癌なのか!?診てもらいたい!」
と言う時は、地元の口腔外科もある歯医者さんでいいと思います。
費用もコミコミで2,000円は行かないでしょう。
診断の時間も長くて30分程度。
痛いことなどなく、見てもらって、あとは指で触って診断します。
先生はビニールの手袋を付けるので別に汚いとか、嫌だと感じることはないと思います。
もし、心配していることがあったら、病院で診てもらってください。
さて、話は戻りますが、「診断」は毎日口の中を見ている歯医者の先生でも十分だといえます。
しかし、「手術」となると話が変わってきます。
仮に、手術を受けなければならなくなったとしても、近所の病院で受けられれば何かと便利なので、近所の病院でいいのでしょうか?
ちょっと待ってください。
手術ですから、安心できる病院、安心できる先生の元で手術を受けたいと思いませんか?
多くの場合、「病院の先生」と言えば、誰でもしっかりしていて、専門家で、深い知識があると思ってしまいます。
白衣マジックです。
ところが、病院の先生とは、やっぱり特定の病気に詳しい方がほとんどです。
仮に外科医だとしても、頭の中の手術は全くやらない人も少なくありません。
「頭の中は脳外科の範囲だから」と。
舌も同じです。
「癌の手術」だとしたら、治療実績や年間の手術数を調べるのは比較的簡単です。
インターネットで調べたら、そこそこにそれらしいデータが出てきます。
私の住む福岡を例にしたら、癌全体での手術例の多さでは久留米大学病院みたいです。
年間で概ね300例くらいあるようです。
意外にも福岡市外です。
九州大学は久留米大学病院と同様に300例くらいですが、久留米大学病院よりも少しだけ少ないようです。
でも、手術まである様な治療を考えたら、九州大学病院の方が多いみたいです。
久留米大学が150例くらいなのに対して、九州大学病院は200例くらいあります。
手術の数は多いほど、経験とノウハウが蓄積します。
失敗が少なくなるのは手術例が多いところだと言えます。
(もちろん、小さい病院の方が手術例が多い病気もありますので、病院が大きければいいという訳ではありません。)
ところが、「舌癌」に限ると、とたんに情報がなくなります。
もちろん、どこかの学会に出席すればそういった情報もあるのでしょうが、少なくとも私レベルでは正確な情報がつかめません。
それは、癌になる人の3%程度しか舌癌にならないからだと思われます。
私が手術を受けた福岡医科歯科大学総合病院は、年間の癌治療の数を調べても容易に出てきません。
舌癌に限ったらもっと情報は出てきません。
全体に比べてそもそも舌癌の数が少ないのです。
我々患者レベルでは、舌癌の手術はどこが最も適しているのか知る方法はありません。
では、どこの病院でもいいのか?
そうではありません。
いざ手術を受けるとなると、1人では出来ないのです。
手塚治虫のブラックジャックのような凄腕の医者なら1人で手術をやっているイメージですが、実際にはそんな医者は存在しません。
経験が豊富な執刀医、助手、看護師、麻酔科医。このあたりは必須です。場合によっては1つの役割に複数の人がいることがあります。
そのほか、舌癌の場合は「臨床病理医」がいてほしいところです。
臨床病理医とは、文字通り臨床病理検査をできる人ですが、組織を顕微鏡で見て癌があるかどうか判断できる人です。
舌癌の場合、口を上げたら舌と共に患部(舌癌の部分)が見えることがほとんどですが、多くの場合、色や手触りでその範囲を判断します。
染色などして癌の部位を切り取るのですがギリギリを切らずに、少し多めに切るのが一般的です。
癌の取り残しなどあってはならないからです。
そのため、切り取った組織を調べ、癌がない部分が含まれていることを調べないといけません。
これは多くの場合、顕微鏡を使います。
手術の途中で、切り取った組織を病理検査に出します。
手術は少し休憩され、検査の結果を待ちます。
検査の結果、十分な大きさを切っていると判断された後に、手術は継続され切り取った部分を縫い付ける作業に進みます。
私の場合は、お腹から切り取った皮膚を舌に移植する作業となります。
この「同時進行」ができない場合、手術後に病理検査をしてしまうと大変です。
万が一、切り取ったのが十分出ない場合、また再度手術を受ける必要が出てきます。
それを防止することを考えると、必要以上に大きく切り取る必要が出てきます。
患者としてはこれも避けたいですよね。
手術で切るのはできるだけ小さくしたいものです。
これらを考慮すると、いくつかチェックポイントがあります。
・十分な手術経験を持った医者
・手術をサポートできるだけのスタッフ
・病院内に病理検査をできる医者と設備、体制
欲を言えば、MRI、CTなどの設備もあった方が嬉しいです。
手術が終わった後、通院で検査をするはずですので、MRIやCTを受けるたびに他の病院などに行くのはかえって大変です。
MRIを受けて、後日その結果をもって、かかりつけの病院に行って結果をもって診断してもらう・・・
そんな感じになってしまいますからね。
それらを考えたら、ある程度大きな病院でないと実現しません。
近所の医者では舌癌の手術の環境すらないことも少なくないです。
そういった意味で、福岡で舌癌の手術ができるところは限られます。
九州大学病院、福大病院、済生会病院・・・
私は紹介を受けたということもあるのですが、福岡医科歯科総合病院で手術を受けました。
今でこそ、「医科歯科総合病院」となっていますが、福岡の人なら「歯科大」と言えば分かるくらい口の中の専門病院だったのです。
もちろん、麻酔科医もいますし、手術中の病理検査もできました。
私の場合、仮にここが気に入らなかったとしても、恐らくこれ以上の病院を探し出すことはできないと思います。
もし、あなたが舌癌を受ける必要が出てきたとしたら、これらのことを考慮して病院を選定して下さい。
検査は最寄りでOKです。
手術などが必要な場合や、もっと詳しい判断が必要な場合は、きっとその医者は紹介状を書いてくれるはずです。
それなりの大きな病院を紹介してくれると思います。
病院選びに参考になれば幸いです。
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