癌患者として小林麻央さんの死について思う事
小林麻央さんが乳癌でなくなりました。
テレビやネットではその話題であふれ、誰もが知っていることだと思います。
それほど注目していなかった私のところにもそのニュースは届き、各ニュース番組の特集などを見て思うところがありました。
私も癌患者です。
癌患者がどんなことを思っているかお知らせしたいと思います。
小林麻央さんの死について思う事
乳癌だったと言うことですが、部位はあまり関係ないと思っています。
癌になると一定以上だと治療が追いつかない。
現在の医療でもそうなのです。
早期発見が重要だと言われるけれど、いつ発見できるのかは運が関係していると言えます。
普通の健康診断くらいでは癌は見つかりませんので。
「かわいそう」と思われるのは、本人は嫌だと言われていたけれど、やはりかわいそうだと思う面もある。
私的には考えとして、「自分だったら・・・」と考えることが多いので、「焦り」を感じることの方が多いように思います。
他人と比べることではないけれど、「悔しい」とか、そういった感情だと思います。
私のシンパシー
私は舌癌になったわけですが、ステージⅠです。
手術と入院だけで、改善でき、悪くしなければ完治の可能性も十分にあると思っています。
一方、小林麻央さんは正式に発表はないと思うのですが、発見はステージⅢかⅣだと思います。
ステージⅢ以降は転移があると言うことを示しています。
治したいと思っても治らない。
お金をかけても追いつかないのです。
私も癌だと分かったとき、すぐに手術や入院が決まりました。
自分の心が追いつかないのです。
自分が癌になったと言う事実を受け入れる時間が追いつかないのです。
麻央さんの場合も、その事実を受け入れる時間がなかったのだと思います。
もちろん、こちらの勝手な想像で、勝手な想いです。
でも、自分の時はそうでした。
私も癌だと分かる前は普通の一人の人間でした。
ところが、癌だと分かった瞬間「癌患者」となったわけです。
人には同情されます。
自分ではそれすらも「悔しい」と感じます。
私は、小林麻央さんにシンパシー(同調)を感じて今回の報道を見ていました。
でも、実の姉の小林摩耶さんにもシンパシーを感じてしまいます。
私も弟を亡くしています。
残された人の絶望感、絶対的な絶望と言うのを経験しています。
どれだけ思っても、人は生き返りません。
命や寿命が分けてあげられるのならば、私は弟に分けてあげたでしょう。
でも、現実は非情です。
そういったことはできないのです。
小林摩耶さんも、心の底から悲しみを感じ、どうしようもできない無力感を感じているのではないかと勝手に思っています。
私にできること
私にできることはほとんどありません。
勝手にシンパシーを感じて、少しトラウマをこじらせてハイボールを飲むことくらいです。
生きることを真剣に考え、感じることってあまりないと思います。
私も自分が死ぬかもしれないと思うまではそうでしたから。
現実感がないと言うか、そんなことを考えもしなかったです。
たとえ伝わらなくても、どのように感じたか伝えて、ほんの少しだけの人にでも伝わったらいいなと思うくらいです。
私はできるだけ積極的に治療と検査に取り組み、癌が良くなるように取り組みたいと思います。
完治できると信じて。
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