私が体験した舌癌検査
舌癌の検査についてお知らせします。
一般的に舌癌は以下のような検査を行います。
- 目視検査
- 触診
- 生体病理検査
- エコー検査
- CT検査
- MRI検査
ちなみに、私の場合は上記全部経験しましたので、具体的にどのような検査かお知らせできます。
また、被験者の気持ちも当然わかります。
目視検査
舌癌の多くは表面的なものです。いわゆるポリープの様に舌(ぜつ)内部にできる場合もありますが、ケースとしては少ないようです。そのため、舌癌の検査、口腔癌の検査の時は、まず目視検査で色や味蕾(みらい)と呼ばれる舌の表面の粒々の並びを見ます。
また、歯の噛み合わせが悪い場合や、歯並びが悪い場合は、舌と接触していないかも目視検査を行います。
口の内側で噛み合わせが見えない場合は、石膏型を取って舌との接触の可能性がないか確認することもあります。
私の場合は、傷のようになっていたので、見た目にそこ、と異常個所が分かりました。
また、口腔底(こうくうてい)と呼ばれる舌の付け根と歯の間の部分が荒れていないかなども見ます。
私の場合は、舌の傷から口腔底にかけて荒れて赤くなっていました。
触ると痛い状態でした。
触診
こちらも舌癌の疑いがある場合は必ず行われる検査のひとつです。
先生が指にゴム手袋をして患者の口腔内(口の中)に指を入れて幹部と思わしき部分を触って確認します。
舌は唾液がついているので、ガーゼを当てて舌を引っ張るようにして見えやすい角度、触りやすい角度で触って検査します。
舌癌の場合、患部にしこりがあったり、固くなっていたりします。
私の場合は舌の側面に傷があるような状態だったのでガーゼを当てて舌を引っ張られたり、横にされたりすると傷の部分から裂けてしまうのではないかと思っていました。それくらい痛かったです。消しゴムをぎゅーーーっと曲げるとゆっくり2つに裂けていくじゃないですか。あれをイメージしていました。
私の場合、口腔底が荒れていたので触ると痛い状態でしたが、しっかり検査してもらいたい気持ちが強く我慢しました。
生体病理検査
これが一番痛い検査となります。
先の目視検査、触診で舌癌の疑いがある場合、舌の一部を切り取って生体病理検査に回します。
私の場合は「組織の一部を取って検査します。」と言う言われ方だったので、頬をスプーンでこそぐような小学生の時の理科の顕微鏡の勉強で細胞を取るようなことを考えていました。
しかし、実際は舌に麻酔をして舌に糸を貫通させます。その糸を引っ張ることで舌が出ますし貫通していることからある程度固定されます。その上で舌の側面をメスとはさみで一部切り取ります。
大きさにしてレモンの種大くらいです。
麻酔があるので、痛くはないのですが口の中でメスとはさみが時々ぶつかる音がカチャカチャします。痛くないけど、怖くて目を開けられませんでした。椅子はよく歯医者さんにあるあれです。あれに座っている状態で目を開けられず口の中にメスとはさみが・・・思い出しただけで怖い感じです。
もちろん、血もたくさん出ます。通常は医者ならば唾液を吸い取るあれで唾液と一緒に血も吸い取っている感じでした。
ちなみに、麻酔の注射は舌の全体に数回に分けてするのでこの針が痛いです。そりゃあ舌に普通に針を刺すわけですから。数回の注射で少しづつ麻酔が効くので最初の何回かの注射が痛いだけでそのあとはしびれて分からなくなります。
細胞を切り取ったら縫います。私の場合は傷口の長さが1センチくらいですが見える糸は2針程度でした。
これで傷はくっつくのか・・・?と心配でしたが、舌は意外にくっつくのが早いようでした。
手術後は血は既に止まっていました。
この時はまだ麻酔が効いているので痛くないのです。
その日の夜くらいから段々と痛くなってきます。痛みどめがあるので耐えられないことはなく、ちゃんと薬を飲んでいれば問題ない感じです。
ただ、舌の固定と引っ張り出すために貫通させた糸の穴はずっと体液が出ていて不快感が続きます。手術後2週間くらいずっと気になっていました。切り取った舌の側面より治りは悪かったです。
さて、切り取ったレモンの種大の舌は切った後すぐに病理検査に回されます。
簡単に言うと、薄くスライスして顕微鏡でその様子を見るのだそうです。
検査結果は1週間程度したら出るので電話で知らせると言われました。
電話を頂いたのですが「あんまり良くないですね~」と言われました。
詳しく説明するのでもう一度病院に来てください、という事でした。
これはあんまりよくないケースの場合ですね。
エコー検査
これは、主に首やそのほかに転移がないか検査するもので舌癌自体には有効でないことが多いです。
コンビニのレジでピッとやるバーコードリーダーがありますが、あれと似た検査器具を体に当てて身体の内部を見ます。
妊娠したことがある方は、検査したことがあると思いますが、ジェルを付けてお腹に当てると赤ちゃんの像が見えるというまさにあれです。
舌癌の場合は、首にジェルを塗ってリンパ節などから転移していいないか、リンパ管自体が腫れていないかなどを検査します。
20分~40分くらいかかる上に、少し暗い部屋で行うことが多いのでかなり眠くなります。
特に私のように毎日遅くまで仕事をしている人にとっては・・・
寝ていても検査はできるので問題はないようです。
時々「右を向いてください」とか言われます。
その時起きて首を動かせば大丈夫です。
CT検査
CTは比較的どの病院でも持っているので、予約さえしておけばすぐに検査ができます。
ちょっと設備のいい病院なら当日に受けられます。
CTとは身体にX線を照射して通過したX線の量をデータ化してまとめると身体の内部の様子が分かる検査です。
現在のハイビジョンテレビの様に画質は良くなく、ある程度経験のある医者でないと分からないものです。
特に舌癌の場合、1センチよりもかなり小さい場合見にくい画像の中から経験で見る感じになります。
リンパ管などは直径0.5mmのところなどありますので、CTだとほとんどわかりません。
腫れているなどあれば分かる程度なのでそれほど詳細な検査はできないようです。
私の場合は、造影剤と言う液状の薬を点滴で入れました。かなり冷たかったのを覚えています。
MRI検査
最後にMRI検査です。
これはCTよりも高価な検査装置で、磁気により身体の中の像を見ます。データの変種技術の向上により好きな面を断面で見ることができます。病院によってはMRI自体置いていない場合があり、その時は近くの大学病院やMRI専門の病院(?)、撮像センターの様なところで撮影だけして結果を受診している病院に持ち帰り調べてもらうようになります。
CTに比べ鮮明な画像が見れるのでより詳しく検査をするときに使います。
ただ、やっぱり高精密な画像ではありませんのである程度の経験が必要です。
あくまで確認などの検査となります。
まとめ
舌癌の検査には、いくつか方法がある。
エコー検査やCT、MRI検査は身体の内部が見れるのでかなり詳しく分かりそうだが、あくまでも画像であり、画質はそれほど高くない。舌癌の場合、癌は舌の表面に現れることが多く、色、形、手触りで多くの場合分かる。
場合によって複数の検査を行う必要があるが、信憑性と信頼性が高いのは目視検査と触診と言える。
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