癌治療を受けながらでも仕事ができるようになる

厚生労働省は2016年2月23日、癌患者が治療と仕事を両立できるよう「支援する企業向けガイドライン(指針)」を公表した。
これがどう言ったものかと、いち癌患者として、どんなメリットがあるか考えてみます。

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「企業向けガイドライン(指針)」とは

「がん対策基本法」の一環として、癌患者らが治療と仕事を両立できるように企業向けの指針です。

 

癌だけでなく、脳卒中なども含まれるようです。
特に癌は、日本人の2人に1人が一生のうちに癌になります。
その中でも、癌治療を受けながら働く人の人口は、約32.5万人とされています。
(1)企業側から主治医に業務内容を伝える文書
(2)病状や就業上望ましい配慮を主治医が意見する文書

 

これらのひな型を作って申請しやすいようにするよう要請した、とのこと。

癌患者のために国が制度を作った

 

 

「治療と仕事」両立支援の流れの例

労働者 主治医に業務内容を説明する書面を提出

主治医 病状や望ましい配慮を記した書面を作成

企業 就業継続の可否を判断

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企業 就業可能な場合は短時間勤務など必要な措置

 

それぞれを動いているのは「書類」なので、ひな型を作ることで申請がしやすくなる。

 

 

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いち癌患者として、どんなメリットを感じるか

癌の入院期間は、他の病気やケガと比べても比較的短い方です。
舌癌だけではなく、全ての癌で考えると癌患者の入院期間は概ね30日以内です。

舌癌で入院

 

しかし、治療・検査のために通院した期間は平均で3年5か月です。
(アフラックがん罹患者アンケート調査(2013年8月実施)より)

 

つまり、退院後も検査や治療で長期に付きあう必要がある病気と言うことになります。
癌は、死亡率を見て「5年後生存率」と言う言葉があるくらい、進行が進めば5年後には生きていられないこともある病気です。
5年間再発などがなくて、一区切りついたと考える人が多いくらいの病気なのです。

 

舌癌の検査に行った病院
入院して真剣に病気と向き合うでしょうが、退院して一定時間経過したら日々の日常も出てきます。
そんな時に仕事を持っていたら、仕事を優先しないといけない時も出てくるでしょう。
検査は退院して1か月~2か月くらいは2週間に1回。
その後は1か月に1回。
半年から1年経過したら2か月~3か月に1回のスパンに段階的に長くなっていきます。

1回の検査で実際の検査時間は30分かそれよりも短い検査ですが、待ち時間や会計などを考えると最低でも1~2時間はかかるものです。
実際、私も2週間に1度検査に行っている時は会社から割と嫌がられていました。
直接的なことはあまり言われませんが、直接的なボスから「また?」と言うような反応をされることもありました。

企業も要請を受ける

 

そして、「癌」と言う重い言葉があるので、その検査に行く申し出を断れる人もいません。
そこがまた居心地の悪さを助長します。
会社の人がはっきり言ってくれる場合は、かえって説明しやすいし、理解もしてもらいやすいのですが、何となくもやもやが続くのが一番たちが悪いと言えます。

 

そうなると、人によっては「検査に行きたい」と申し出なくなってしまいます。
何もなければもちろんいいのですが、癌は再発がありえます。

 

1年、2年経過して検査でも問題なく、仕事の忙しさからその後は段々病院から遠のいてしまっていた時に少しづつ少しづつ再発していたら・・・

癌は今や治らない病気ではありません。
ただし、それは初期で発見したらの話です。

 

気付いた時にはステージⅣなどと言う状態の場合、外科手術だけでは終わりません。
ステージⅢ以上の場合は、リンパ節への転移があることを示していますので、全身のどこで癌が再発してもおかしくない状態となります。
また、1つ1つの癌細胞が小さいため外科手術では取りきれず、抗癌剤治療が必要な場合があります。

 

これは全身に負担がある治療法ですし、入院期間も約4か月前後と長期になってきます。
当然費用も高くなってきます。
こういったことが事前に防止される意味では検査に行きやすい制度作りはとてもありがたいです。
数年間治療と検査を受け続け、問題ないと分かれば、その後は半年に1度程度の簡単な検査で良くなります。
それくらいならば、有給休暇を取った時にでも検査に行けます。
会社にもそれほど迷惑をかけません。

 

今回の制度は法律などではありませんので、すぐに企業が対応するわけではありませんが、その存在が世の中に広まることで癌患者は従来よりも治療や検査を受けやすくなると言えます。

 

 




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